「オタク中国人」×「日本語学習」×「声優」=∞!?



こんにちは、Yudaです。

随分前になりますが、僕が所属している私塾で、塾長である櫻井孝昌先生の著作「日本が好きすぎる中国人女子」の考察を発表する機会がありました。

せっかくですので、発表の内容にちょっと手を加えてブログでまとめてみます。

元々外国人オタに強い関心を持っていましたが、私塾の企画の一環で、北京で中国人のオタク大学生と交流したことをきっかけに、もっと中国人オタについて知りたいと思うようになりました。(私塾の北京滞在についてはこちら)

中国人日本語学習者の増加と目的の推移をオタクと結び付けて、中国人オタにどんなことができたら面白いかを考えてみました。 ちょっと長いです。

今、中国では日本語がアツイ!

最初に、中国人日本語学習者の規模と日本語を学ぶ目的を見ていきましょう。

2012年の国際交流基金の最新調査によると、中国の教育機関で日本語を学んでいる中国人学習者は2009年の前回調査に比べ26.5%増加し、約105万人になったそうです。

前回調査で最も多かった韓国にとって代わり、中国が初めて一位の座を獲得しました。

変わったのは学習者数だけではありません。日本語を学ぶ理由も以前とは変化しているんです。

2000年代以前のデータまでさかのぼって見ると、中国人日本語学習者の学習目的は「実利」中心だったと書かれています。

つまり、将来の仕事に役立てるために日本語を勉強するという中国人が多かったのです。

ところが最新の2012年の詳細を見ると、実利面から日本語を学ぶ人は減少していることがわかります。

おそらく、日本の長期的な経済停滞の一方で、中国が急激な経済成長を遂げたことにより、自己投資としての日本語の価値が落ちてしまったからでしょう。

櫻 井先生は著書で、中国の大学の日本語学科で圧倒的に女性が多い理由は、日本語を学んでも自分の将来が有利にならないと判断する学生が増えたからだと述べられています。

では、「実利」に変わり、中国の日本語学習者数を一位にせしめた「目的」とは一体なんでしょうか?

実は、ある「目的」で日本語を勉強したという中国人が急激に伸びているのです。

アニメ・マンガのパワーを侮るなかれ!

なんと、複数回答可とはいえ、全体の63.6パーセントの日本語学習者が「アニメやマンガ」を学習目的、つまりきっかけの一つにとして回答しているのです。

全体の6割以上が「アニメ・マンガ」を選択した国は中国の他にありません。

「アニメ・マンガ」が中国人の主な学習目的となっているこの現象は、いったい何を指し示しているのでしょうか。

僕はこれには隠れた可能性があると考えます。

言わば、潜在的日本語学習者の存在です。 実は、この調査では独学で日本語を学んでいる人をカウントしていません。

独学には様々な方法があります。参考書を使って自主的に勉強する人ももちろんいるでしょう。

では、アニメを見ている人はどうでしょうか? 自主的に勉強していなくても、普段からアニメを通して日本語を聞いているオタクたちは、図らずとも日本語に耳を慣らしていますよね。

少なくとも、今まで日本語に触れたことが無い人に比べれば日本語に興味があるだろうし、日本語聴解能力に長けているはずです。

ここでオタクは日本語学習者予備軍であると仮定すれば、日本語学習者の規模は計り知れないものになっていきます。

もしこの日本語学習者予備軍(オタク)に、日本語を学びたいと思わせることが出来れば、中国人オタクがウケるものをつくれるんじゃないでしょうか。

 

「もしオタクが日本語学習者予備軍であるならば、単純な話、オタクが喜ぶ日本語学習素材があれば良いのではないだろうか?」

オタクが喜ぶ日本語学習素材とは

みなさんが受験生だったころ、こんな参考書を見かけたことはありましせんでしたか?

画像引用元(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000003701.html)

画像引用元(http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1305/26/news001.html)

画像引用元(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000003701.html)

そう、声優を起用している学習参考書です。

この他にも、井上喜久子さんが声を担当している「富井の古文文法をはじめからていねいに(東進ブックス)」や、河原木志穂さんと堀内賢雄さんの歌で古文の文法や文学史を覚えることができる「歌で覚える古典文法・文学史」などがあります。

やっぱり、好きな声優さんが勉強を教えてくれたり手伝ったりしてくれたら、嬉しいですし、勉強の励みになりますよね。 それは中国人でも同じだと思います。

しかし、僕が調べた限りでは、声優を使った日本語参考書はまだ存在していません。

まあ日本で声優を使った日本語参考書を売っても、需要はありませんよね。だって、日本語分かるし。

それでは声優を使った日本語参考書を中国で売ってみたらどうかと僕は最初に考えました。

なぜなら中国は、日本以外では極めて稀な、声優ファンが多い国であるからです。

中国の出版事情は分かりませんし、規制も厳しいとも聞きますが、「もえたん」が「萌英语单词」として中国本土で出版されてるくらいですから十分にそういった教材が発売される可能性もあるのではないかと思っていました。

ところがある日、日本語参考書に声優を起用するにはある問題があることに気づかされたのです。

語学書に声優を起用するリスク

劉セイラさんという、中国人でありながら日本で声優をされている方が僕が所属している私塾にゲストとして来てくれたことがあります。(詳細はこちら)

その際に、声優を使った日本語参考書に需要はあると思うかと質問しましたところ、セイラさんはそもそも語学書に声優を起用すること自体難しいと仰っていました。

なぜならば、 そういった外国人向けの語学書の例文を読み上げる際には、学習者が聞き取りやすいように、「正しくきれいな」発音をお願いされるそうなんです(セイラさんはこちらの中国語の参考書で声を担当しております)。

僕たちが普段会話しているときの発音は必ずしも「正しくきれいな」発音ではありませんよね。

ましてや声優さんがアニメキャラクターを演じる際の発音は決して「正しくてきれいな」発音ではありません。

声優さんはキャラクターになりきって感情を込めますし、アニメ特有のイントネーションもあります。

つまり「正しくきれいな」に発音しなければならない語学書の制約のもとでは声優の個性や魅力を削いでしまうというわけです。

前代未聞! 中国人向けの声優番組!

僕の妄想もここで尽きたかと思われたその時、こんなニュースが飛び込んできました。

中国向けの日本の声優の番組が中国の動画サイトで配信開始

なんと中国向けに黒子のバスケで知られる小野友樹さんと小野憲章さんの声優番組が配信されたのです!(こちらで見れます)

もうこの番組は終了してしまったんですが、この試みはかなり画期的なことだと思うんですよね。

声優さんもわざわざ中国に出向かなくてもいいですし、負担もぐっと減るはずです。

萎みかけていた僕の妄想もこのニュースを見て再び膨らみ始めました。

声優が日本語を教えてくれるネット番組

語学書ではあくまで語学がメインですので、声優さんの個性を発揮できませんが、

声優番組という枠組みの中で日本語学習を取り入れるならば、逆に声優さんをメインとして日本語を教えることが可能です。

そういうわけで、声優さんが日本語を教えてくれる日本語講座をネットで配信してみるのはどうでしょう

日本語講座といってもお堅いものではなく、声優さんが寸劇を通して日常会話でよく使うフレーズを紹介したり、どの場面でそのフレーズを使うかを声優さんたちがトークしあったりしたら面白そうですよね。

もしそういった番組ができたら、気軽に楽しく日本語を学習することが出来ると思います。

最後に

・・・・・はい、そろそろ僕の集中力が切れそうですし、これ以上長く書いてもグダグダになるだけなので、この辺にしときます。

こんな風にどんなものがあれば面白いか、どんなものがあればウケるかを妄想するのが僕は好きでして、別に収益とか権利とかそういった難しいことを考慮していませんし、ただの絵空事に過ぎないのですが、これからもしょーもないアイデアを書き溜めていきたいなーと思っております。